左が今回のホストのハイメ。このギャラリーとか、ローカルしか知る由もない場所にあったなー。
今回は、日本に住んだことがあるメキシカンのホスト。
日本人として、「外から見たニッポン」についての話は興味深いと思う。僕たち日本人にとっては当たり前と思っていることが、彼らからしたら魅力なものって意外と多いからね。
現地人ホストとサーファーの「ヨソモノ目線」の掛け合いも、カウチサーフィンの醍醐味のひとつ。
今回のホストは学校を運営しているらしい。「とりあえず学校の方に来てくれ」ってことで向かったがいっこうに辿り着かない。町を歩く現地人に聞こうにも皆スペイン語だから会話が成り立たず、的を得た答えが返ってこない。自分らの全荷物を持っての移動なので肩や腰もしんどい….。カウチサーフィンを利用するうえで一番辛いのは、ホストとの待ち合わせだなってつくづく思う。
30分以上歩き、迷いに迷った結果、とある学校に着いたが別の学校だった。。が、そこにいた人が僕らが行きたい学校の場所を知ってたおかげでようやく無事に目的の学校に着くことが出来た。そこは、30分以上前に、僕らがバスを降りたとこから目と鼻の先だった。。あーよくあるよねー。あるあるー。アルアルー….。ハァ疲れたぁ。。肩めっちゃ痛い。
今回のホストは、Jaime (ハイメ)。
年齢は46歳のアーティスト。絵描きでもあるが、主に写真がメインっぽい。
生まれもメキシコのバハカルフォルニア州で、ティファナにほど近いエンセナーダってとこ。
その昔旅行で行った日本に感銘を受け、その後家族で長野県に何年間か住んでしまったほど。今でも当時からお世話になっているその日本人とは仲が良いらしい。
そんなんだから、出会ってすぐに意気投合。基本的には英語でのやりとりだが、ほんの少しだけ日本語も知ってて話しやすかった。一緒に学校で働くハイメの弟も紹介してくれた。その弟も長野県に住んでいた経験があるってことで、僕たちは「オラ!」「はじめまして!」って日本語を織り交ぜて挨拶した。それを聞いた彼は、僕たちのために日本語で挨拶しようとしたがすぐに思いつかなかったのか、しばしの沈黙の末、彼はこう言い放った。
ハイメ弟「ニホンゴワスレマシタ」(日本語で)
そこですかさずケイタ氏は「忘れてないじゃん!」ってツッコミを入れた。
この絶妙な間のやりとりに僕は大爆笑。一方、ハイメらは苦笑い。
僕は日本のお笑いは、胸を張って外国にアピール出来る崇高な文化だと思っているタチなのだが、日本に長く住んだ経験があっても、日本語を多少理解出来ていても、日本のお笑いはあんまり理解されない。”間の面白さ”は外国人には伝わらないよなー。
ただ唯一、日本のお笑いを理解していた奴が米国のバッファローという町にいたけど。
「004 ものごっつええ出会い」でそいつの話を書いてます。
こいつに「日本と言えば?」って質問したら「松本人志と板尾創路」って。どんだけお笑い好きなんだって話だよ。
そのあとハイメと弟と一緒にハイメの家へ。僕たちの寝床は屋根裏部屋のようなところを充てがわれた。つってもすげえ広い。大きなデスクもあり普段はハイメの仕事部屋のようだった。ここから見える太平洋は絶景だった。こりゃ創作意欲も湧くだろうなあ。
ハイメは奥さんと、息子2人の家族4人で暮らしている。
彼の奥さんは「ミスユニバースか?」ってくらい美人。彼の家の庭にはとても大きな奥さんの絵(ハイメ画)が飾ってあってティファナのビーチにおける、ちょっとした待ち合わせスポットとなっている(たぶん)。
息子はしっかり者の兄と、甘えん坊の弟。ここに滞在中は一緒によく遊んだ。家に本格的なドラムセットがあって2人とも演奏して遊んでたけど、普通に上手かった。
この家の滞在は本当に居心地が良かった。それは奥さんが美人で優しいってだけじゃなくて、子供が可愛いからってだけじゃなく、「食事」がその理由だった。この家はもちろんメキシコ料理がメインなのだが、わりと頻繁に日本食も並ぶのだ。
特に、ゴハンがやけに美味かった。奥さんが凄腕なのか?などど考えていたとき、ふと台所を見て納得がいった。日本製の炊飯器(象印製)があるじゃないか。さすが、やっぱり炊き加減が抜群だった。海外はだいたいフライパン鍋でゴハンを炊くことが多い。すべて目分量だから炊き加減にはどうしてもムラが出てしまうのだ。
炊飯器の存在にこんな感謝したことは、人生初だ。
ハイメ「メキシコでゴハンは食べないが、ウチは皆大好きさ。」
ハイメ「俺にとっちゃ、世界のTOYOTA、じゃなくて、世界のZOUJIRUSIだよ!!」
象印の存在をこんな賞賛している外国人を見たのは、人生初だ。
でもたぶん、ハイメのように日本に住んだことがあって、ゴハンを習慣的に食べてたことのある外国人なら皆そう言うじゃないかなとも思う。和食が無形文化遺産に選ばれるのも納得納得。世界一周は最高に楽しい時間だが、そんななかでも日本が恋しいなと思う瞬間はやっぱり食事のときだ。
タコスさんは好きです。でも、象印さんで炊いたゴハンのほうがもっと好きです。(納豆付きならなお良し)
-Ko1
*世界一周の紀行写真はこちら*
【今回のホストのプロフィール紹介】
僕が世界中でお世話になったホストを紹介するコーナーです!!!!!!!!!!
- 名前
- Jaime Jimenez Cuanalo(ハイメ)
- 年齢・性別
- 46歳・男
- 職業
画家・写真家|画家と写真家を養成する学校を経営
- 国籍
- メキシコ/バハカリフォルニア州エンセナーダ
- 日本のイメージについて
- 日本に在住経験あり。東京よりも地方(特に長野県)の方が好き。蕎麦は最高。
- このホストを日本人にオススメするとしたら星いくつ?
★★★★☆
元々は弁護士をしていてガンガン働いて稼いでいたが、そういった忙しいだけの人生に疑問を感じ、絵と写真の仕事を始める。僕にも写真のイロハをいろいろ教えてくれた。銀行を辞めた僕にも共感してくれて「旅が終わって写真を勉強したいならいつでも来なさい。半年くらいは学費要らないから。でも、スペイン語はちゃんと勉強してくるんだよ」と。本気で言ってたのかは分からないけど。
庭に、奥さんの絵(ハイメ画)を飾ってる。クソ目立ってた。
僕の似顔絵(ハイメ画)。「Like a Samurai」とか言ってたけど、むしろ落武者だろって感じ。