右側が今回のホストのBetto(ベット)。彼の家には4晩ほどお世話になったが、毎朝4時くらいにニワトリの大合唱で起こされる以外、居心地良かった。
気付いたら今回”カウチサーフィン体験記”といいつつほとんどただの旅行記という内容になっております。
こんときは北米からラテン諸国へ、ガラリと文化や雰囲気が変わったこともあり思い出いっぱいなのです。
カウチサーフィンのことについては後半にちょ〜〜ッとだけふれてます。
メキシコに入国。ついに中南米諸国に突入した。
カナダ、アメリカ合衆国につづきようやくこれで3カ国目だ。予算ギリギリの世界一周のくせに北米をゆっくり優雅に4ヶ月間も周遊するなんて、貧乏バッグパッカー協会(架空組織)から認定取消のお知らせが届きそうだ。でも、丸4ヶ月間旅し続けて支出は約35万円ほど。これ言うと北米を訪れたことある奴はみんな驚く。かつてない円高水準とカウチサーフィンのおかげもあるが、あれだけ遊んで国立公園を周ってよくその支出に抑えたな。マラソン有森裕子の心境だ「自分で自分をほめたい。」
ちなみにアメリカ合衆国は世界一周旅行者にはあまり人気がない。物価の高さが主な要因だが、割と簡単にいつでも来れるイメージのある北米は敬遠され、中南米やアフリカ大陸など中々来れない場所に時間とお金をかける旅行者のほうが多いためだ。
でも僕にとってアメリカ合衆国は最高に楽しかった。大都会と大自然がバランス良く成立してて、州によって文化や人種が全く違ったりする。同じ町に住んでても人々の国籍はバラバラだったり。アメリカ横断の旅を終え国境の街サンディエゴに着いたとき、なんだがこの1国だけで世界一周を貫徹したような気分になった。
そんでこのサンディエゴがこれまた最後にふさわしく素敵な町だったから、僕と、バンクーバーで別れて以来約1ヶ月半ぶりに再会を果たした旅の相方ケイタ氏は、この地で危うく沈没しかけた。特に、この町で食べれる「California burrito」というブリトー(メキシコの代表料理)米国バージョンが激うまだった。このバージョンはサンディエゴでしか食べられない。そしてボリュームもたっぷりだったもんで胃袋を完全につかまれた。
また、アメリカ横断の旅が終わってしまう寂しさが込み上げる一方、これからの旅を思うとどっと不安が押し寄せ足はすくんでいた。だってさ、メキシコだぞ。中南米だぞ。マリファナ戦争だぞ。マフィア抗争だぞ。(ウィキペディアの情報を全て鵜呑みにしている僕たち)
そんな先入観もあったからなるべく昼間のうちから入国しようと昼前にはメキシコ側の国境の街ティファナに到着。国境付近は車の往来が激しく超渋滞。メキシコから米国への入国審査が厳しいからっぽい。僕らは米国からだし徒歩だったから影響なかったけど。そんで国境からティファナ市街地まで歩いたら遠いためタクシーを使うことに。国境周辺にタムロするタクシーはどの国も共通して値段をふっかけてくるもんでかなり身構えた。ただ、身構える気概までは良かったのだが、言葉がついてこなかった。スペイン語全然分からねえ。。
グラシャスくらいしか覚えてねえ。。。
予想通りの問題が入国してものの5分で勃発。そのあと向かったホテルのフロントのババアにも全く英語通じず。。国境の街だぞおいっ。これにはほんとテンパった。ただ物価が一気に安くなったので多少ボッタされても日米の物価水準から考えたらかすり傷程度で済む。なので僕らはババアの言い値でチェックインすることにした。諸々の急激な変化で、僕らはとても疲れていた。
その後今日はすぐに寝てしまいたかったが、腹ペコなのでとりあえず町に繰り出した。僕たちはそこらへんのメキシカンらにかかんに絡み美味しいメキシコ料理屋情報の収集を開始。さながらロープレの”村人に情報収集”だ。旅レベル12ほどの現在の僕の武器は、伸ばしっぱの髭とジャパニーズスマイル、そしてiPhoneアプリ”ポケ辞書”。このアプリ、英語、スペイン語のみならずフランス語やドイツ語などけっこうな国の言語に対応している。しかもオフラインで使用可能。けっこう便利。しかし、、、いかんせん例文がひどい。とてもニッチな例文をよこしてくる。
例えば、”どこ(Where/Donde)”を検索すると、
「He couldn’t think where to hide it.(彼はそれを何処に隠したらよいのか考え付かなかった)」とか出る。ね?どういうシチュエーションだよって感じでしょ?
だもんでメキシコ料理屋探しはやっぱり難航。現在スペイン語レベル1の僕らじゃ大した情報も取れず終まい、結局人だかりあるから人気店だろってノリでホテル近くの屋台に飛び込んだ。ようやく本場メキシコのタコス、そしてコロナビールにありつける。楽しみー。僕らはサンディエゴでも食べたフィッシュタコスを注文。待ってるあいだテーブルに置いてあるチリソースやらサルサソースやらを眺めながら「どっち使おうかなあ、両方かなあ、でも両方使ったら辛いかあ。ははは!」などど妄想してた。楽しみ楽しみー。そのうちにフィッシュタコスが出来上がったみたいでウェイター的兄ちゃんが2人分持ってきた。僕らは思いっきり口にほおばって2人して笑った。
「まずいんかい。」
おいおい。本場メキシコよりサンディエゴの方が断然美味いぞ。なんとなくトルティーヤの生地がカリフォルニアのと違うっぽい。メキシコのほうがパサパサしてて舌ざわりが悪い。何つーか、生っぽい。…いやぁ、サンディエゴ戻りたいなあ。。愛しきやカリフォルニアブリトー…..。
疲労のうえに”タコスショック”が僕らを襲ったこともあり、この日はそのままホテルでバタンキュー。翌朝ようやくティファナのホスト探しを開始した。まあ実はサンディエゴから探し始めていたのだが、この時点でまだ見つかっていなかった。でもカウチサーフィンの利用者はティファナも多いっぽいので僕らは3日間は待とうと決めた。そうしてメキシコ入国から3日目の朝、一人のホストからAcceptedのリプライがきた。初のメキシカンホストGETだぜっ!!!!!!
ちなみに、ホストへリクエストを送る前に僕はホストのプロフィールを見て英語が話せない人にはリクエストを送っていない。異文化コミュニケーションが主目的だからね。ざっと見た感じ、メキシコのカウチサーフィンユーザーは結構な人数英語が使えるようだからひと安心。
今回のホストは、Betto (ベット)。
年齢は不詳だが僕らよりちょっと上っぽい。会計士。
ここティファナで妹と親戚と一緒に暮らしている。
旅行が大好きで僕らの世界一周にもえらい興味を示していた。
ベットはティファナ郊外でやってる音楽とアートのフェスに僕らを誘ってくれた。
夜になって会場近くのマック前で待ち合わせし、そのまま一緒にフェスに乗り込んだ。
まあフェスっていってもとても小規模。横浜のどっかの商店街で街コンを開催!ってくらいの規模。来場者は30〜40人くらいだったかな。
そこではベットの友達を何人か紹介してもらった。そのなかの一人にpaulo(パウロ)って奴がいてこいつが面白かった。日本で住んだ経験もあって日本語も少し知ってる。日本の話題で盛り上がってたら急にTシャツを脱ぎ出したんでどうした?って思って見てたら、右側の胸の辺りに「どろれす」ってタトゥーが入っててウケた。もっと違う日本語あるだろー。
よく聞いたら「どろれす」ってのはパウロのおばあちゃんの名前らしい。ドロレスおばあちゃん。
パウロは「日本人の文化は世界的に見ても稀少だ」って言ってた。良い意味でも悪い意味でも。日本に住み始めて最も衝撃の光景だったのは、朝の電車のラッシュの光景。みんな苦しそうにネクタイを締めてる表情とかびっくりしたって。個性がなくみんな同じ顔に見えたってさー。
そんな感じで僕らは日本の話題を中心に意気投合、小規模フェスを足早に後にしパウロ達のオススメのタコス屋に寄ってからティファナの繁華街にあるバーに向かった。
ここのタコスはわりと美味かった。どうやら初日は僕らの屋台選びがミスっただけっぽい。屋台によって多少味のクオリティも違う模様。そのあとはバーでこれまたメキシコといえばってことでテキーラを注文、僕らは出会いに乾杯した。
いろいろパウロに話を聞いていると、ティファナという町は超歓楽街らしい。横浜でいうとこのかつての黄金町か?僕的にはフィリピンのバリバゴだ。男が遊ぶための街。そいやこの街に来てから欧米系の金持ってそうなおっさん達よく見かけるようになったもんなー。もんなー。。。
……..。
….あぶねっ。この旅何度めかの沈没の誘いにいきなり負けそうになった。これからの旅を考えたらもう無駄使いなど出来ないぞ。物価が安いからって財布の紐と気持ちは緩めず行きまっせー!
そう誓ったあと、僕らはパウロに連れられるがままにバーを3〜4軒ほどはしごした。意思弱っ。でもなんやかんやで僕のスペイン語レベルはこの日でレベル3くらいにはなった。
ウノ・ドス・トレス・クワトロ・シンコ(1〜5)まで覚えたよ!!飲みニケーション大事っ!!!!
その後僕らは結局、4晩ほどベットの家で健全な生活を送った。
さぁてこの街もそろそろ出ようかなと考えていた矢先、ティファナでもう一人別のホストからAcceptedの連絡があったので、急遽思い立ちそちらへ向かうことにした。ベットとは日本での再会を約束しここで別れた。
次のホストは写真やアート系の学校を運営しているらしい。
どんな楽しい出会いが待ってるかなー。
-Ko1
*世界一周の紀行写真はこちら*
【今回のホストのプロフィール紹介】
僕が世界中でお世話になったホストを紹介するコーナーです!!!!!!!!!!
- 名前
- Betto Beltran(ベット)
- 年齢・性別
- 30代・男
- 職業
会計士|MBA取得に向け勉強中
- 国籍
- メキシコ/ドゥランゴ州ドゥランゴ
- 日本のイメージについて
- 遠い東洋の国。一度は行ってみたい国。
- このホストを日本人にオススメするとしたら星いくつ?
★★★★☆
旅行が大好きだから、僕らの世界一周にとても興味を示していた。お互いに写真を見せ合ったりして楽しんでた。それと彼には妹がいるんだけど、両国駅周辺に出没してそうな感じだった。でも手作り料理は美味しいしシャイなとこもあってちょっと可愛いなとも思った。
この子がベットの妹。シャイで料理が美味い
DEBUちょっとふくよかな女性。
一番右がパウロ。この後行く他の町のカウチサーファーのことも紹介してくれたとても親日で良い奴。ちなみに真ん中のアホ面が旅の相方ケイタ氏。
ティファナは歓楽街で有名。週末は特に人だかりがスゴい。売春もはびこっている。