初乗りの衝撃/後編【アメリカ|ニューヨーク】

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※デイビット(写真右側)の家の屋上。なんかオブジェみたいな煙突やら窓があってオシャレだった。こんとき、寝起き&逆光により目開けてんの辛かった。

 

はい、デイビット編の後編。(先に前編を読んでね。)

デイビットの言葉に僕はすげえホッとした。さすがにNYでの野宿は辛いっつか危ねーと思うし。本当有り難いなって思った。

僕はデイビットに連れられ、彼の家に向かい深夜のNYの街を歩き出した。3人で。

ん?3人?

一緒に遊んでたカウチサーフィンの仲間の内の1人の女の子が、僕らの横を一緒に歩いてきた。帰る方向が一緒なのかな?と思ってさほど気にしていなかった。とゆーか女の子だからデイビットは家まで送っていく気なんだなって思ってた。

そうこうするうちに3人でデイビットの家に着いてしまった。女の子は家に荷物を置いている。これは完全に一緒に泊まる流れだ。

こう書くと、男にとってはすげえオイシイ展開が待ち受けていると思うだろうが、全然違うんだ。この女の子、僕とデイビットの体重を足しても、彼女一人の方が重そうだと思うくらいのDEBU巨漢なのである。森久美子とマツコDさんの間くらい。いや、近いのは森三中の村上か?まあどっちにしろDEBU巨漢な女性だ。

荷物を置いたあと、小腹が空いたので近くにある1ドルピザ屋に3人で行った。これが1ドルのわりにはデカくて美味しいんだ。

僕とデイビットは1枚ずつ。一方、彼女は2枚ほど平らげていた。予想通りすぎてウケた。

僕たちは酔いも醒め始め、だんだん眠気が襲ってきてることもあり互いの会話の量も減っていた。だから僕にはデイビットの真意は計りかねていた。デイビットはこの子と一緒に寝るのか?寝れるのか??!

デイビットの家に戻り部屋を見渡すと、ベッド1つに1人用ソファが1つがあるだけ。デイビットは「コウイチはこのソファを自由に使ってくれ。」と言ってくれた。

しかし僕は自分のことよりもこの2人のことが気が気でなかった。

そうして2人はベッドのある部屋に消えていった。ま…まさか…。

「ドスン!!!!!!!!!」

すごい衝撃音が部屋中をこだました。
ドアが閉まっていたため見えなかったが、女の子がデイビッドの部屋のあのベッドに乗ったことはこの衝撃音によって理解できた。僕は、デイビッドがDEBU好きかどうかこの後の展開が気になって、完全に目が醒めてしまっていた。

「お前が好みだって言うなら、こっちのことは気にするな!きっちり寝たふりしてるからなあー!」

…とまあ1人で勝手に盛り上がっていたのだが、実際はその後何の音もしなくなった。どうやら2人とも寝ただけだったようだ。でも出会ったばかりの男女が、何もなしに普通に同じベッドで寝れるってのはやっぱり外人たるところだって思う。

つか、デイビッドすげえって思った。男だ。紳士だ。

そして翌日、彼女が帰っていった後、僕とデイビットは二人で朝飯を食べながら色々話した。

面白かったのがデイビッドの仕事内容。
彼は世界中の街のいたるところの写真を撮り、その写真を見て物語を作り、それを本にする仕事をしているという。彼の会社の社員は、世界中に散らばってて、デイビットはNY担当だ。期間は1年の予定らしい。

「来年にはドイツに帰る予定だから、もしコウイチがドイツを訪れたときは是非連絡してくれ。俺の実家に泊まりに来いよ。」

すげえ嬉しかった。初めてのホストがこいつで本当に良かったと思う。

そして最後、彼は別れ際にこう言った。「実は俺、DEBU巨漢の女性が嫌いなんだ。昨日もベッドが壊れるんじゃないかって気が気でなかったんだ…。でもDEBU巨漢の女性が嫌いだからって一人で帰すわけにはいかないだろ?ウチ帰ってこれからベッドの調子をチェックしなきゃ。」

デイビット、あんたやっぱ男だよ。見習います。

こうして僕は、カウチサーフィンを最高の形でスタートしたのだった。

-Ko1

*世界一周の紀行写真はこちら*

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【今回のホストのプロフィール紹介】

僕が世界中でお世話になったホストを紹介するコーナーです!!!!!!!!!!

名前
David Bargiel(デイビッド)
年齢・性別
28才・男
職業

    書籍の作成、編集

国籍
ドイツ/ハノーファー
日本のイメージについて
映画監督の黒沢明。彼の作品は大好きで、中でも「夢」が一番好きらしい。
このホストを日本人にオススメするとしたら星いくつ?

  ★★★★☆

すげえ優しい、男の中の男だ。日本のエンターテイメントにも割と精通しているから話題も豊富で話してても面白い。本当は5点満点をあげたいところだが、この企画1発目ということでとりあえず4点。

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デイビットの部屋。右下のソファが僕の寝床。ちなみにカウチとは”ソファ”という意味で、旅人であるサーファーに、ホスト達はソファでも良いから寝る場所を提供してあげよう、という精神を込めて、カウチサーフィンという名前になった、らしい。

 

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