今回のホストであるショーン。一緒にバスケで1on1をやったりして遊んだ。勝敗の結果は…..。
僕は意外と豊玉戦が好きです。(スラムダンクの話ね。)
Cランクの湘北がAランクの豊玉を負かすのがとても痛快だからね。
さて、今回もカウチサーフィンではない番外編。
憧れのアメリカでついにバスケをすることになった、とかそんな感じの話です。
僕は次の街に移動をするためグレハンのターミナルに向かっていた。このときちょうど7月になったばかり。今日から2日後に米国は独立記念日を迎える。
僕はここシカゴでその日を迎えることを目論んだが、あいにくうまいことホストは見つからなかった。安いホテルを頑張って探してまでの目論みではなかったので次の町にさっさと向かうことにした。
僕はシカゴの地下鉄のプラットホームで電車を待っていると、
「そのバッグパックかっこ良いね。どこで買ったの?日本?」
流暢な日本語が聞こえた。日本人か?僕は確かめるべく声のした方を振り向いた。目の前には一人の黒人の男が立っていた。どっからどう見ても黒人。周辺を見渡してみたが日本人など見当たらない。まさかこいつが発した日本語か?
「来月からヨーロッパに行くんだけど、スーツケースで行くかバックパックで行くか迷ってるんだ。でもそのバッグが買えるのならバッグパックが良いかな!」
やっぱりこいつが発した日本語だ。信じられんくらい流暢だ。僕は、残念ながらこのバッグは日本で買ったものだ。しかもグレゴリーだから高いぞ、ともっと流暢な日本語で返してやった。
そんなやりとりのあと僕たちは一緒に電車に乗り、日本の話題などを中心に色々な話をした。黒人の彼は高校時代は部活でバスケットをやっていたそうだ。僕も実はバスケットを小学校から大学までやっていた。大学卒業後も週1回のペースでやっているくらい、バスケット歴は長い。
この世界一周の旅をするうえで荷物になるが、バスケットをやれる機会があるかもしれないと日本からわざわざバスケットシューズも持ってきたくらいだ。そのくらいバスケットは好きだ。
そんなこんなで僕らは意気投合。友達になった。
そしてこの後の展開を要約してしまうと、米国独立記念日の翌日まで僕は彼の部屋にお世話になることになった。ちょうど先日、彼のシェアルームに空きが出たらしい。
なので、米国独立記念日は彼とその友達らとミシガン湖で夜景見ながら過ごすことになった。意図してなかったが、目論み達成だ。
彼の名前は、Seaun(ショーン)。
父親が米国人、母親が日本人のハーフ。国籍は両方持っている。
日本生まれ日本育ち。日本の学校(アメリカンスクール)に通っていたそうだ。
今はシカゴにある大学の寮で一人暮らし。大学に通いながらインターンをしている。
ショー ンが住む寮は大学の敷地内にある。この敷地ってのがクソ広い。僕らが降りた駅はまさにこの大学のためにあると言ってもいい。この敷地内には、アメフトのコートや陸上競技場、野球場はもちろんのこと、病院や薬局、Barや大きいスーパーマーケットなんかもある。
アメリカのどの大学も同じような環境らしい。なので、こういう大学周辺エリアに引っ越しをしてくる年配の人も多いらしい。生活必需品などを手に入れるのが容易な環境だからだ。
アメリカという国は、教育にお金を惜しまない。そうしてその環境のなか頑張った奴がアメリカンドリームを掴んでいき、頑張れない奴は浮浪者となっていく。この辺の待遇は、特に黒人に対してははっきり区別されてるようだ。資本主義大国アメリカの一端を垣間見た気がした。
アメリカの大きな街に行くと必ず、黒人の浮浪者を見かける。でも、白人の浮浪者は全然見なかったなあ。
そんなこんなで僕らは出会ったその日、夜遅くまでお互いの話に花を咲かせた。
ショーン「独立記念日は俺がインターンしている会社も休みなんだ。夕方まで時間があるしバスケでもやらない?」
もちろん大学の敷地内にはバスケットコートもある。ついにこの日がきた。バスケ大国アメリカでバスケットをやる機会が。
とゆーか、すでにお荷物という以外何物でもなかったバッシュを使うときが!!!!
そして2日後の独立記念日。僕らは予定通りにコートに向かった。僕は約1ヶ月半振りのバスケットだ。ショーンも割とバスケットから離れて久しいらしい。
ショーン「そうだ。1on1をやろう!シューティングをしてたってつまらないし。」
こうして僕らは勝負をすることになった。
ルールは15点先取したほうが勝ち。1本1点でスリーポイントラインの外のシュートは2点。シュートを外すまではオフェンスが出来る。シュートを外したら攻守交代。以上。
バスケットに関しては、長くやってきたこともあり僕はちょっと自信ありだった。
この世界一周中ではないが、海外でのバスケット歴はネパールのゴレパニ、モロッコのワルサザード、フィリピンのストバスと3度ある。
3度とも現地人に一泡吹かせてきたつもりだ。フィリピンでは助っ人として次の大会に一緒に出てくれとお願いされたし、モロッコ人なんてプレー後に僕がプロバスケットボール選手だってウソついたら、本気で信じていたくらい。
高校時代は神奈川県代表選手として国体にも出たし、県の最優秀選手賞にも輝いた。
いくらショーンが黒人で身長が188cmあろうと(僕172cm。)、関係ない。僕は青春時代にあれだけバスケットに打ち込んできたんだ。普通に勝てることだろう。
そんな思いのなか1on1は始まり、そしてすぐに終わった。
スコアは3−15。戦評を書くほどのこともない、僕の大敗だった。。。
ショーンは僕の想像以上に上手かった。そしてむちゃくちゃ速かった。岸本(豊玉#5)もびっくりだ。最終的にはダンクシュートも2本くらいされてしまった。
ショーン「お互いに久しぶりのバスケットだったから調子が出なかったね。」
とても流暢に、ジャパニーズヒニク(皮肉)を言われた。
申し訳ないが僕の調子が良かったところでスコアに大差はなかっただろう。く…悔しい。。
そのまま僕らは夕方近くまで一緒にバスケットをし、ショーンの友達との約束の時間になったので、ミシガン湖に2人で向かった。
途中、ビールを飲む前に腹ごしらえをしておこうということでKFCに寄った。1on1に大敗した悔しさを引きずっていたこともあってか、このとき店の前に立つカーネル・サンダース人形が僕に向かって、「彼の3倍は練習しないと、到底彼には追いつけないよ。」と言っていたような気がした。
「いやいや、今回の旅はバスケットの練習のためにしてるわけじゃないし!!!!」僕はカーネル先生の言葉に反発するかのごとく、向かいにあるマックで夕飯を食った。
そうして僕らは米国独立記念日を祝し、ミシガン湖に打上がる花火を見ながらビールを飲んだ。この日は特別価格でビールが1本1ドルだったから、皆でメッチャ飲んだ。
僕は飲みながら今日のバスケットのことを一人振り返っていた。身長が高い方が有利なバスケットの世界。しかしこのスポーツの醍醐味は「チビがデカに勝つ」という瞬間なのだ。
僕はこのとき酔いも手伝い熱くなっていた。なので明日リベンジをしようと密かに誓った。そして翌日、僕らは二日酔いで寝坊した。。。でもショーンはそのまま午後からしっかり会社に行き、一方疲労の残っていた僕は、そのままショーンの家に延泊させてもらうことになった。
バスケの実力的にはともかく、僕は人間的にCランクだなって思った。
ちなみにバッグの中で幅を取りまくっていたバッシュは、このあと少し立ち寄ったサンアントニオという街のバス停で捨ててしまい、結局このままアメリカでのリベンジはならずだった。提督ロビンソンに、僕のバッシュを捧げた。
-Ko1
*世界一周の紀行写真はこちら*
【今回のホストのプロフィール紹介】
僕が世界中でお世話になったホストを紹介するコーナーです!!!!!!!!!!
- 名前
- Seaun Eddy(ショーン)
- 年齢・性別
- 18才・男
- 職業
学生。専門はシステムデザイン。将来は日本人の友達と組んで起業を目論んでるらしい。
- 国籍(出身地)
- 日本/東京。でもアメリカの国籍も持つ。
- 日本のイメージについて
- 好きな曲は「涙そうそう」
- このホストを日本人にオススメするとしたら星いくつ?
★★★★☆
完全に日本語がペラペラ。もちろん英語もペラペラ。向上心が高く、日本のことや僕の旅のことについてとても興味津々。将来が楽しみな奴だ。本文の通りバスケもうまい。(く..悔しい…)
シカゴのビール、「Goose island」。少し値段は高めだがコクがあって美味しい。こいつを飲んで1on1に負けた悔しさを紛らし、翌日寝坊した。
シカゴの名所クラウド・ゲート。ちょっと角度を変えるだけで全然違う写り方とかするから飽きない。この周りには常に旅行者で溢れている。