右が今回のホストであるジェイコブ。彼の家宝である日本刀使って座頭市ごっことかして遊んだ。
これ書いてる今はアフリカにいるのだが、サファリで動物を見るたんびに、ダウンタウンのものごっつええ感じの「野生の王国」というコントを思い出してしまう。
さて、今回はカウチの利用ではなく、日本のお笑いが紡いでくれた出会いについての番外編です。
第4回目にしてすでに番外編です。はい。
「アナタ、ニホンジンデスカ?」
ジョーと別れ、ここバッファローで相方ケイタとスタバでSkypeをしていたときのことだった。
彼は突然僕の席の前に現れた。
「日本語聞コエタ。アナタ日本人ネ。旅人デスカ?」
怪しさ全開である。こういう類いは悪意を持った輩も多い。僕はテキトーにあしらっていた。
「アナタ、何してるの?ドコ行きたいの?」
「ワタシ、日本に住んでたことアルね。日本はイイトコロね。スゴイネ…」
僕は無視を決め、そそくさと席を立ちスタバを出ようとした。とそのとき、
「日本のお笑いワタシ好きネ。人志松本は最高ネ。面白イネ。」
気付いたら、僕は彼と仲良くしゃべっていた。何を隠そう僕は松本人志が大好きなのだ。
外人の口から彼の名を聞いたのはこいつが初だった。外人が彼を好きってだけで面白いことだなあって思った。
松っちゃん好きの彼の名前は、Jacob(ジェイコブ)。
元米国海軍で、沖縄の米軍基地に約4年在住経験あり。
日本人、日本の文化が大好き。ちなみに彼の家宝は日本刀らしい。
ジェイコブ「コウイチお腹空いてないか?バッファローチキンを食べに行こう。その後は俺の家に行って一緒にガキの使いのDVDを観ようぜ!」
冷静に考えたらもっとこいつに疑いを持てよ、と思うが、こんときすでに僕は何故だか1ミクロンも彼を疑ってなかった。僕はノコノコと彼に付いて行き、ジョーと一緒に行ったバッファローチキン発祥のレストランで彼と食事をした。(ジョーについては前ページを参照。)
食事が済んだあと家に行くと、彼は僕の荷物を置くスペースを作ってくれたうえにシャワーを勧めてくれた。それはさすがに悪いとばかりに僕は拒むと、
ジェイコブ「俺も昔、4ヶ月ほどヨーロッパ周遊の旅をしたことがある。だから俺は旅人心を理解している。旅中はシャワーが入れないこともある。こういう機会にリフレッシュしておいた方がよい。遠慮しなくていい。」
その後、彼の部屋で一緒に”笑ってはいけない24時シリーズ”の英語字幕のDVDを鑑賞した。
「なんでやねん!」は「No joking!!」って訳されてた。ジェイコブは蝶野が山ちゃんを張り倒すシーンで大爆笑してた。つかガキの使いを米国で、しかも米国人と一緒に観るとはまさか思わなかった。そんな状況が今の僕は面白くて仕方なかった。
鑑賞を楽しみしばらく雑談したあと、彼は今夜は家に泊まっていけばいいと勧めてきた。今度こそそれはさすがに悪いと僕が拒むと、
ジェイコブ「俺も昔、4ヶ月ほどヨーロッパ周遊の旅をしたことがある。だから俺は旅人心を理解している。宿代は高い。ゆっくりすればいい。遠慮するな。俺も日本人に会えて嬉しいんだ。」
とゆーことで先を急いでいなかった僕は、1泊だけすることにした。
ジェイコブと話してて面白いのは、すぐ「スゴイネ〜」というところ。
英語で話していると、しょっちゅう飛び交うのが、「Great」や「Good」などの形容詞。これは日本語でいうとこの相槌のような位置づけであり、コミュニケーションの基本だ。
これらを一括して「スゴイネ〜」と言っているのであろう。だからこんな感じになる。
僕「じゃあお言葉に甘えて先にシャワーに入らせてもらうね。」
ジェイコブ「スゴイネ〜。」※多分、Goodって言ってんだと思う。
とか、
ジェイコブ「買い物に行くならついでに水を買ってきてもらっていい?」
僕「もちろん!じゃあいってくるね!」
ジェイコブ「スゴイネ〜。」※多分、Coolって言ってんだと思う。
彼は日本語が堪能じゃないから、英語を時折織り交ぜながら話すのだが、会話の最後は大体この「スゴイネ〜」だった。あまりに多用するからもはや修正するのは不可能と判断、そのままにしといた。
そんなこんなで僕は1晩ゆっくりさせてもらった。そして翌朝、彼は出勤時間まで時間があったため、バスターミナルまで見送りに付いてきてくれた。
ジェイコブ「じゃあここでお別れだ。コウイチと出会えて本当に良かった。ありがとう。」
それはこっちのセリフだと僕も御礼を言った。そしたらその後なんと、旅の役に立つものを是非贈りたいと、彼は僕のためにプレゼントを用意してくれていたのだ。
ジェイコブ「俺も昔、4ヶ月ほどヨーロッパ周遊の旅をしたことがある。だから俺は旅人心を理解している。受け取ってくれ。」
さや侍のDVDだった。
昨日からの完璧なまでの前フリと、このオトシっぷり。。。。。まぁ絶対計算なわけねえし、てゆーか全然それ旅の役に立たねーよって思ったけど、こんときすげえ笑った。日本のお笑い好きは伊達じゃねえ!!!!!!!!!!
そして、無性に嬉しさも込み上げた。
そうして僕たちはハグをしながら再会を約束し、別れたのであった。
日本のお笑いが紡いでくれた素晴しい出会い。
ありがとう、ジェイコブ。そして、松っちゃん。
-Ko1
*世界一周の紀行写真はこちら*
【今回のホストのプロフィール紹介】
僕が世界中でお世話になったホストを紹介するコーナーです!!!!!!!!!!
- 名前
- Jacob Ames(ジェイコブ)
- 年齢・性別
- 33才・男
- 職業
現在は不明。元米国海軍(2008〜12年の約4年沖縄在住)
- 国籍
- USA/イプシランティ(ミシガン州)
- 日本のイメージについて
- 沖縄は最高の場所だ。日本のお笑いも好き。松本人志と板尾創路は天才ネ〜って言ってた。
- このホストを日本人にオススメするとしたら星いくつ?
★★★★★
約4年日本に住んでもこの程度かってくらいの日本語力ではあるものの、日本人慣れしていることもあり一緒にいてすげえ楽だった。まあ日本のお笑いが好きってだけですでに満点だな。
ジェイコブがくれたさや侍のDVD(英語字幕付き)
バッファローといえばこのバッファローチキンだ。ボリューム満点。